「ナチョス」と聞いて、思い浮かべるのは「メキシコ」でしょうか?
ナチョスといえばメキシコのイメージ!
実はメキシコ人は全然違う認識なんだよ。
実は、日本で認識されている「ナチョス」と、本場メキシコ人が認識している「ナチョス」には、大きな違いがあるのです。
こんな疑問を抱えていませんか?
- ナチョスってどんな料理?
- ナチョスはメキシコ料理?
- タコスとの違いは何?
今回はメキシコに5年住んだ経験と、メキシコ人の夫の意見を参考にしながら、ナチョスの全てを解説してみたいと思います。
※この記事を最後まで読んで頂くことで、ナチョスのエキスパートになれること間違いなしです!
ナチョスとは
ナチョスとは、三角形にカットして揚げたトルティーヤチップスに、黄色いチェダーチーズを乗せて焼き、ハラペーニョのピクルスなどをトッピングしたスパイシーな料理。
簡単に作ることができる上、スナック感覚で食べられるため、アメリカで大人気です。
アメリカ人は映画を見ながらナチョスを食べるイメージ!
ナチョスのユニークな起源
残り物から作られた料理
実はナチョスには、大変ユニークな起源があるんです。
ナチョスの発祥は第二次世界大戦真っ只中の1943年、メキシコのコアウイラ州。
アメリカとの国境に位置するピエドラス・ネグラスと呼ばれるこの地域は、アメリカ空軍基地の町でした。
ある日アメリカ空軍の夫人達が、ビクトリークラブと呼ばれるレストランへランチをしにやってきます。
しかしその日は調理師が不在だったため、ウェイターが店にあるもので何か作るしかありませんでした。
そこで揚げたトルティーヤにチーズをかけて焼いたものを出してみると、夫人たちは思いのほか大絶賛!
後に、「ナチョス・スペシャル」という名で正式メニューに加えられることとなりました。
この料理を思いついたウェイターのニックネームが「ナチョ」だったため、「ナチョス」という名前が付けられ、アメリカで大人気を博します。
※ナチョの本名はイグナシオ・アナヤ(Ignacio Anaya)。
これがナチョスの起源だよ。
残り物の寄せ集めだったんだね…!
その後フランク・リベルトという人物が、アメリカのスタジアムフードとしてナチョスを広め、圧倒的な知名度を獲得。
現在では毎年10月になると、国際ナチョフェスティバルという祭典が開催されているんだとか。
ナチョスはメキシコ料理?
日本では、「メキシコといえばナチョス」というイメージを持っている人は多いと思います。
しかしナチョス発祥の地メキシコでは、「ナチョス」はアメリカ料理、具体的には「テクス・メクス料理」として認識されています。
つまり、メキシコ人は「ナチョス」をメキシコ料理だとは思っていないのです。
テクスメクス料理とは
アメリカに縁のある方ならきっと、「テクス・メクス」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
あの大手チェーン店「タコベル」などを筆頭に、アメリカ国内では人気が沸騰。
テクス・メクスってメキシコ料理じゃないの?!
「テクス・メクス料理」といえば「メキシコ料理」と認識している人もいますが、結論から言うとメキシコ料理とテクス・メクス料理は全くの別物です。
「テクスメクス料理」とは、メキシコ料理をモデルにして作られた、アメリカテキサス州独自の料理。
「テクス・メクス」は「メキシコ料理」をモデルにして、アメリカ風に変化した、いわゆる「融合料理」であり、メキシコ料理と同一視するべきではないという意見が一般的です。
テクス・メクスについてもっと知りたい方はこちら。
ナチョスはメキシコで生まれた料理ではありますが、メキシコで伝統的に食べられてきた料理ではありません。
むしろ、どちらかといえばアメリカで多く食べられている料理であり、メキシコ人たちはナチョスのことを「メキシコ系アメリカ料理」と認識しているのです。
メキシコのナチョス
じゃあ、「ナチョス」はメキシコには存在しないの?
結論から言うと、「ナチョスの原型」なるものは、太古の昔からメキシコに存在します。
メキシコがスペインに侵略される前の、先住民時代からずっと食べられてきました。
それが、「トルティーヤチップス」で知られる「トトポ(totopo)」です。
トトポとは、三角形にカットされたトルティーヤを油で揚げたメキシコ料理。
メキシコでは、余って風味が落ちたトルティーヤを消費するために作られます。
サルサやワカモレに添えて前菜・スナックとして食べられたり、たっぷりのサルサに浸した「チラキレス」という料理にしたりします。
サルサをチーズに置き換えたのが、ナチョスなんだね。
トトポについてもっと知りたい方はこちら。
タコスとの違い
ナチョスは、名前の響きが似ているからなのか、「タコス」と混合されがちです。
ここまで読んで頂いた方はもうお察しかと思いますが、両者は姿かたちが大きく異なります。
ナチョス
ナチョスはこれまでもご紹介してきた通り、油で揚げたトルティーヤチップスにチーズやらを乗せて焼いたスナック。
タコス
一方タコスは、焼いたトルティーヤに肉や野菜などお好みの具を乗せ、包んで食べる料理。
ナチョスとは対照的に、タコスはメキシコを代表する伝統料理です。
アメリカではハンバーガーと並ぶ「ファーストフード」と思われているタコスですが、実はメキシコ先住民族時代から食べられている、長ーい歴史を持つ料理です。
メキシコのタコスについて興味のある方はこちら。
ナチョスを試してみよう!
日本全国に、ナチョスが食べられるレストランがあります。
普段お使いの予約サイトで、お近くのレストランを検索してみてくださいね。
お近くのテクス・メクス料理は、ホットペッパーグルメで予約。
ホットペッパーで探すTポイントユーザーの方は食べログで予約。
食べログで探すPaypayユーザーの方は、ペイペイグルメで予約。
Paypayグルメで探す是非一度試してみてね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「ナチョス=メキシコ」というイメージが、覆されたよ!
今回紹介できませんでしたが、メキシコには他にもユニークで歴史のある素晴らしい料理がたくさん存在します。
メキシコ料理はとても奥が深く、ユネスコ世界文化遺産にも登録されているんですよ。
興味を持った方は、他のメキシコ料理についても調べてみてくださいね。
本場メキシコ料理についてはこちら。
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