フランス語とスペイン語を勉強したいんだけど、どっちがいいかな?
どちらも習得した私の実体験を交えて、リアルな情報を教えるね。
フランス語とスペイン語は、同じグループのラテン系言語として比較されがちです。
どちらも国連の公用語の一つにもなっており、どちらを選べばよいか分からないという人もいるのではないでしょうか。
こんな方におすすめの内容!
- 英語以外を習得してスキルアップしたい
- フランス語とスペイン語で迷っている
- フランス語とスペイン語の違いが知りたい
これらに当てはまる方は、是非この記事を最後まで読んでみてください。
今回はスペイン語・フランス語の両方を話す筆者が、両者のメリットとデメリットを解説していきます。
筆者のそれぞれの言語での実績は下記です。
フランス語 | スペイン語 |
---|---|
B2レベル 1年の留学経験 仏検の成績優秀賞受賞 元恋人がフランス人 現地男性3とシェアハウス | C1レベル 通訳として5年間勤務 元メキシコ在住 夫がメキシコ人 |
それでは見ていきましょう。
フランス語を勉強するメリットとデメリット
フランス語を勉強するメリットとデメリットを要約すると、
- フランス旅行が100倍楽しめる
- カナダの一部で通用する
- アフリカ・中東の一部で通用する
- 魅力的なフランス語圏への留学
- ファッション・料理・アート
- 自然と幅広い教養が身に着く
- 話されている地域が限定的
- キャリアに活かしにくい
- 文法も発音も難しい
- 外国人というだけで相手にされない
- 移民増加により需要は飽和状態
- 幅広い教養で議論をしなければいけない
要点に絞って解説していきます。
フランス語のメリット: ほぼ全大陸を網羅
<a href=”//commons.wikimedia.org/wiki/User:Underlying_lk” title=”User:Underlying lk”>Underlying lk</a> – <span class=”int-own-work” lang=”ja”>投稿者自身による著作物</span>, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
世界のフランス語話者は、約2億人で世界7位。
フランス語話者の人口はそれほど多くはないものの、各大陸で話されている地域があるのが特徴です。
フランス語が通じる地域がある国は、下記の通り。
矢印をクリック
ヨーロッパ
・フランス
・ベルギー
・スイス
・モナコ
・ルクセンブルク
など
アメリカ大陸
・カナダケベック州
・ハイチ
など
アフリカ大陸
・ガボン
・カメルーン
・ギニア
・コートジボワール
・コモロ
・コンゴ共和国
・コンゴ民主共和国
・ジブチ
・セーシェル
・セネガル
・チャド
・トーゴ
・ニジェール
・ブルキナファソ
・ブルンジ
・ベナン
・マダガスカル
・マリ
・モーリシャス
・ルワンダ
・中央アフリカ
・赤道ギニア
※公用語ではないが
・アルジェリア
・チュニジア
・モロッコ
・レバノン
・モーリタニア
など
アジア・オセアニア
・バヌアツ
・ニューカレドニア
その他フランス自治領の地域が多数。
留学先のオプションも多く、質の良い学校が多いのが特徴です。
旅行も楽しくなりそう!
特に、下記の地域でフランス語が通用するという点がポイントです。
- カナダ(ケベック州)
- マグレブ地域※
- アフリカの広範囲
※マグレブとはモロッコ、アルジェリア、チュニジア等の国。フランスではレバノンなどの周辺諸国もひとくくりにされる。
フランスへ行くと、ほぼ間違いなくこれらの国にルーツを持つ人と知り合うでしょう。
フランス語を学ぶことで、これらの地域の文化に触れられることはとても魅力的です。
私はフランス語を学んで、モロッコやチュニジア、レバノンの文化に興味を持ったんだ。
そしてカナダのケベック州では、フランス語(訛り強め)と英語の両方が話されています。
ケベックが好きな人はフランス語を習得することで、現地の文化に上手く溶け込むことができるでしょう。
「赤毛のアン」のプリンスエドワード島がケベック州だね!
フランス語のメリット: 文化的要素
フランスは、非常に魅力的な文化的要素を持った国です。
フランスに興味を持つ人は、これらがきっかけであることが多いのではないでしょうか。
- ファッション
- アート
- 料理
フランス人は実際にとてもおしゃれな人が多いので、ファッションが好きな人は街を歩いているだけで楽しめるでしょう。
またアートはフランス人の生活の一部。
フランス語を勉強すると、自然とアートに触れる機会が増えます。
世界に類を見ない素晴らしい美術館、個展、文学作品など、非常に幅広い分野で理解を深めることができます。
私はフランスで、陶芸と映画にハマったよ。
そしてフランスは、料理やワインが好きな人にも魅力的な国。
地元のフランス人に料理を教われば、たくさんのインスピレーションを受けること間違いなし。
農業大国のフランスでは、質の良い新鮮なオーガニック野菜を簡単に手に入れることができます。
ワインはフランス産のものほど美味しいものはこの世のどこを探しても見つかりません。
フランス語のデメリット: 人種差別問題
フランスはヨーロッパ最大の多民族国家。
初めて訪れると、抱いていたイメージと違って驚くかもしれません。
私が住んでた地域では、住民の半数が移民ルーツだったよ。
どの国でも人種差別問題というものは存在しますが、フランスは一味違います。
人種差別という「文化」が非常に強く根付いているからです。
- マグレブ系への差別
- 黒人系への差別
- アジア系への差別
- アメリカ、ドイツ系など白人系外国人への差別
アジア人への差別意識も強く、外国人というだけで相手にされないこともあります。
旅行で不快な思いをしたり、留学先でアジア人同士で固まってしまったり、
中には心を病んでしまう人もいるということを覚えておきましょう。
フランス語のデメリット: フランスで外国人は飽和状態
筆者は大学時代、フランスでワーキングホリデーをしたいと職員に伝えた時、
すごく怒られました。
フランス国内では移民の増加により、どんな優秀な人でもなかなか職にありつけない状況。
人手が余っていて、需要が飽和状態なんだ。
「ワーホリなんてそんな簡単に言うもんじゃない」と説教されたのを覚えています。
当時の筆者はそんなこと何も知らず驚いたわけですが、今となっては理解できるのです。
フランスで仕事がしたいからという理由でフランス語を選ぶことはおすすめしません。
フランスはもう外国人労働者を歓迎できない状況。
フランス語は、比較的キャリアに活かしにくい言語でもあります。
日本でもフランス語が活かせる仕事は非常に限られており、ほとんどのフランス語学習者がその言語能力をムダにしてしまっているのが現状です。
フランス語のデメリット: 高いレベルが求められる
フランス語は他のラテン系言語に比べ、難易度が高いです。
それだけではなく、
フランスには、「議論好き」な文化があります。
筆者はフランス人と普通に会話をするために、下記のようなことを必死に勉強する必要がありました。
- 国際政治と日本の政治
- 世界と日本の社会問題
- フランスの政治事情
- フランスの移民問題
教養がないと相手にもしてもらえないからです。
厳しい言葉かもしれませんが、フランスでは相当な覚悟と忍耐力が必要になります。
私がフランス語を習得できたのは、100%元ルームメイトくん達のおかげ。
フランス人のお国柄上、「話さざるを得ない」状況に身を置かなければ上達しないでしょう。
フランス語の習得難易度
語彙 ★☆☆(簡単)
発音 ★★★(難しい)
文法 ★★★(難しい)
フランス語の語彙には英語と似た単語が多く、馴染みやすいです。
カタカナ語になっている単語もあり、「これってフランス語だったんだ」というような発見があるでしょう。
発音はスペイン語に比べると、圧倒的に難しいです。
日本語は母音が「あいうえお」の3つですが、
フランス語には「母音」が16個もあり、安定して発音できるようになるまで練習が必要です。
発音が違うと通じないから、話せるようになるまである程度時間がかかることが多いよ。
文法はスペイン語と非常に似ており、ほぼ同じ難易度とします。
フランス語はこんな人におすすめ
- とにかくフランスが大好き
- アフリカ・アラブ文化が好き
- カナダのケベック州が好き
- 議論するのが好き
- ファッション・料理・アートを仕事にしたい
「なんとなくフランス語に憧れを抱いているから」という理由で、フランス語を選ぶことはおすすめしません。
同じ動機でフランス語に手を出し、大失敗した人を何人も見てきたからです。
スペイン語を勉強するメリットとデメリット
- 一つ学ぶだけで21か国で通用する
- アメリカの3人に1人がスペイン語話者に
- 世界の10人に1人がスペイン語話者に
- 経済成長率が高く仕事に活かせる
- 競合が低く重宝されるスキル
- 日本語と発音が似ており易しい
- 文法が難しい
- ヨーロッパはスペイン一択
- 留学先は治安面で劣る
スペイン語のメリット: 需要(約5億人)
By <a href=”//commons.wikimedia.org/wiki/User:Ichwan_Palongengi” title=”User:Ichwan Palongengi”>Ichwan Palongengi</a> – Data based on Map-Hispano.png on Wikipedia Project, CC BY-SA 3.0, Link
スペイン語は世界21の国と地域で話されている言語。
そのため、スペイン語という一つの言語を学ぶだけで、21の国と地域で通用します。
スペイン語話者の人口は約5億人と、中国語に次ぎ世界2位。
需要で選ぶなら、間違いなくスペイン語だね。
スペイン語圏の国についてはこちら
アメリカでの圧倒的人口
下記の表を見てもらうと、
世界で二番目にスペイン語が話されている国はアメリカ合衆国だということが分かります。
そんなアメリカでは、スペイン語話者の数が爆発的に増えており、
アメリカ合衆国国勢調査局によると、2050年にはアメリカ人の3人に1人がヒスパニック系※になると言われています。
※アメリカでスペイン語を話すラテンアメリカ地域の出身者およびその子孫を「ヒスパニック(ラティーノ)」と呼びます。
現時点では5人の1人の割合ですが、不法移民も合わせるとこれよりもっと多い数になります。
そのため、スペイン語のアメリカでの需要は圧倒的です。
- アメリカが好き
- 仕事でアメリカ人と関わる機会がある
- アメリカに留学/旅行予定
など、アメリカでのコミュニケーションの幅を広げたいという人には、スペイン語がおすすめです。
私の友人でも、スペイン語が話せてアメリカに駐在してる人が結構いるよ。
スペイン語のメリット: 基本レベルでも十分通用
英語を話せることが当然になってきた中、スペイン語を話せる人はまだまだ少ないです。
つまり、競合が少ないのでスペイン語を話せる人は重宝されます。
海外拠点を持つ企業にとってスペイン語が話せる人は、「喉から手が出るほど欲しい人材」であることも多いです。
競合が少ないということは、求められるレベルも低いです。
日常会話レベルでも十分な需要があるスペイン語は、「穴場」だと言えるでしょう。
王道を攻めるのではなく、「穴場」を狙って攻めていくことは、キャリアアップや実績作りへの近道になるかも。
英語 | スペイン語 |
---|---|
→高いレベルが求められる | ライバルが多い→日常会話レベルでも需要がある | ライバルが少ない
スペイン語圏、特にラテンアメリカでは、高いスペイン語力んなんて求められません。
「通じればOK」と考えられており、拙いスペイン語でも理解しようとしてくれる優しい人が多いです。
また外国人への寛容さも、ラテンアメリカならではです。
そういった意味でも、スペイン語は求められるレベルが低いといえるでしょう。
私は日常会話レベルでラテンアメリカに就職できたよ。低レベルでも需要がいっぱいあるんだ。
スペイン語のメリット: 将来性
セルバンテス文化センターによると、
人口学的な理由により、世界におけるスペイン語母語話者数の割合は増加傾向にあります。
その結果、2050年には世界で10人に1人がスペイン語を話すようになると言われています。
スペイン語圏(特にラテンアメリカ)は経常成長真っ只中の地域。
GDPは右肩上がりで、今後も成長が見込める地域なのです。
- 資源
- 低賃金労働力
- 土地(しかもアメリカと陸続き)
これら3つが揃っているラテンアメリカは、今後中国にとって代わる経済市場になるポテンシャルを秘めていると言われています。
スペイン語のデメリット: 治安面
スペイン語圏に旅行や留学へ行くのであれば、ヨーロッパではほぼスペイン一択です。
スペイン以外だとラテンアメリカになりますが、全体的に治安が悪いというデメリットがあります。
特にスペイン以外で人気の留学先として、「メキシコ」があります。
日本に住む私たちにとって、ラテンアメリカのイメージはとにかく「危険」ではないでしょうか。
デメリットのインパクトが強すぎる…。
大丈夫。実はラテンアメリカは「住めば都」って言われてるんだよ!
メキシコについてはこちら。
スペイン語の習得難易度
語彙 ★☆☆(簡単)
発音 ★☆☆(簡単)
文法 ★★★(難しい)
スペイン語の語彙はフランス語と似ている一方、読み方はスペイン語の方が易しいです。
発音はフランス語と比べると、圧倒的に簡単。
文法はフランス語と非常に似ており、ほぼ同じ難易度とします。
スペイン語はこんな人におすすめ
- アメリカ・中南米に惹かれる
- とにかく楽に早く習得したい
- 語学をキャリアに活かしたい
- アメリカでコミュニケーションの幅を広げたい
フランス語とスペイン語は似てる?
- スペイン語
- イタリア語
- フランス語
- ポルトガル語
- ルーマニア語など
これらの言語は「ロマンス語」と呼ばれ、古代ローマ帝国内で話されたラテン語から派生したと想定される言語グループ。
これらのラテン系言語は同じ起源を持つため、語彙や文法に多くの共通点があります。
そのためどれか一つを習得してしまえば、他のラテン系言語がある程度理解できるようになります。
どれか一つを習得すると、例えばこのようなことが起こります。
- ブラジル人のポルトガル語が割と理解できる。
- イタリア語のメニューが結構理解できる。
- フランス語の文法が容易に理解できる。
- アメリカでラティーノ特有の単語が理解できる。
その結果、複数の言語を短時間で習得してしまうマルチリンガルの人が多いのです。
私はスペイン語→フランス語と習得したけど、それほど苦戦しなかったよ。
フランス語とスペイン語: Q&Aでおさらい
中国語とスペイン語: まとめ
いかがでしたでしょうか。
改めてそれぞれのメリットを比べてみましょう。
- フランス旅行が100倍楽しめる
- カナダの一部で通用する
- アフリカ・アラブ諸国で通用する
- 魅力的なフランス語圏への留学
- ファッション・料理・アート
- 自然と幅広い教養が身に着く
- 一つ学ぶだけで21か国で通用する
- アメリカの3人に1人がスペイン語話者に
- 世界の10人に1人がスペイン語話者に
- 経済成長率が高く仕事に活かせる
- 競合が低く重宝されるスキル
- 日本語と発音が似ており易しい
筆者はこの二つの言語を習得したことで一気に見える世界が広がり、心から良かったと思っています。
しかし、もし筆者がどちらかを選ぶ立場だとすると、
- 将来性
- 需要の多さ
- 実用性の高さ
これらを考慮し、スペイン語を選選ぶと思います。
しかし言語の習得で最終的に重要となるのは、「興味関心があるかどうか」です。
迷っている方は、直感的に惹かれる方を選んでみるのも良いかもしれません。
ラテン系言語は動詞の活用形などの複雑な文法があるため、先に耳を慣らせておくことをおすすめします。
そうすることで、文法も頭に入ってきやすくなるからです。
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