スペイン語勉強したいんだけど、どれくらい難しいの?
日本人にとっては比較的簡単だけど、その人の得意分野によって変わってくるんだ。
日本人にとって、スペイン語の習得難易度は比較的易しいと言われています。
しかし動詞や名詞の活用など英語にはない部分もあり、文法でつまずく人がいるのも事実です。
そこで今回は元スペイン語通訳の筆者が、3つの観点からスペイン語の難易度を検証していきたいと思います。
- 語彙
- 発音
- 文法
自分はどの分野が得意そうか考えながら読んでみてくださいね。
こんな人におすすめの内容。
- スペイン語の難易度が知りたい
- 英語との違いが知りたい
- 習得までにかかる時間の目安が知りたい
それでは見ていきましょう。
スペイン語の難易度①語彙
語彙 ★☆☆(簡単)
約20%のスペイン語の単語が、英語の単語と類似していると言われています。
そのため英語やカタカナに馴染みのある日本人にとっては、習得しやすい言語なのです。
英語とスペイン語の単語を比べてみると、どうでしょう。
英語 | スペイン語 |
---|---|
bar(バー) | bar(バル) |
culture(カルチャー) | cultura(クルトゥーラ) |
doctor(ドクター) | doctor(ドクトール) |
error(エラー) | error(エロール) |
英語よりもむしろ発音しやすい単語が多いのではないでしょうか。
必要最低語彙数
どの言語にも、「単語をいくつ覚えると会話・読みができる」という語彙数があります。
例えばスペイン語は理論上、英語の3分の1の語彙だけでコミュニケーションが可能。
具体的にはスペイン語でよく使われるたった1,000語を覚えるだけで、これらを理解できるようになります。(参考)
- すべての会話の87.8%
- 76.0%のノンフィクション小説
- 79.6%のフィクション小説
各言語の必要最低語彙数は下記の通りです。
言語 | 必要最低語彙数 |
---|---|
日本語 | 10,000語 |
ドイツ語・中国語 | 5,000語 |
英語 | 3,000語 |
スペイン語 | 1,000語 |
つまり、スペイン語では英語よりも少ない単語数で意思疎通ができるということです。
思ったよりハードルが低そう。
- 英単語を覚えるのが得意
スペイン語の難易度②発音
発音 ★☆☆(簡単)
- ローマ字読みに近い
- 母音が少ない
スペイン語の発音は、日本人にとっては非常にシンプル。
スペイン語の発音は、一部の例外を除いて「ローマ字読み」に近いからです。
特にラテンアメリカで使われるスペイン語の発音は、日本語ととても似てるよ。
スペイン語の母音は日本語と同じ「あいうえお(a,e,i,o,u)」。
他の言語と比べてみると、スペイン語の母音は少ないことが分かります。
中国語 | フランス語 | スペイン語 |
---|---|---|
36個 | 16個 | 5個 |
慣れていない音を安定して発音できるようになるには、時間と労力がかかります。
その分、スペイン語は話せるようになるまでのハードルが低いといえます。
発音が簡単ってすごく重要。それほど練習しなくてもすぐに話せるようになれるから。
ただ、
日本語の「らりるれろ」に相当する音ですが、英語と同様スペイン語ではRとLを区別をします。
例えば、
pero | しかし(接続詞) | 日本語のラ行に近い発音 |
perro | 犬 | ラ行を巻き舌で発音 |
pelo | 髪 | 舌を前歯の後ろにつけて発音 |
英語のRとLの違いが聞き取れる人の場合、
唯一練習する音は、巻き舌の「R」。
「LL」の場合は例外で、ヤ行とジャ行の間のような音になります。(地域差あり)
例えば、tortilla(トルティーヤ)など。
- 日本語を母国語としている
- 英語のRとLを区別できる
スペイン語の難易度③文法
文法 ★★★(難しい)
- 動詞の活用が多い
- 女性名詞・男性名詞の区別がある
スペイン語を含むラテン系の言語は、主語によって動詞の形が変化します。
スペイン語では一つの動詞につき、3つの法と7つの時制、それを応用した時制など、全部で16種類ほどあります。
直説法 | 接続法 | 命令法 |
---|---|---|
現在形 点過去形 線過去形 未来形 過去未来形 | 現在形 過去形 |
名詞に関しては、男性名詞と女性名詞に分けられます。
ルールは多めですが、非常に明確な規則があるのが特徴です。
- 規則性を覚えて応用するのが得意
- 他のラテン系言語を勉強したことがある
そんなのムリ!
大丈夫、パターンを覚えれば良いだけだよ。
最初は文法の複雑さに困惑して、スペイン語を諦める人も少なくありません。
しかし、
全部完璧に覚える必要は全くありません。
普段使うものは限られていますし、きちんとパターン化されているものが多いことに気づくはずです。
何なら、オーディブル聴きながら自然と覚えられるよ。
そもそも、スペイン語で求められるレベルは他の言語に比べて低いです。
スペイン語の難易度: 求められるレベルは低い
英語を話せることが当然になってきた中、スペイン語を話せる人はまだまだ少ないです。
つまり、競合が少ないのでスペイン語を話せる人は重宝されます。
海外拠点を持つ企業にとってスペイン語が話せる人は、「喉から手が出るほど欲しい人材」であることも多いです。
競合が少ないということは、求められるレベルも低いです。
日常会話レベルでも十分な需要があるスペイン語は、「穴場」だと言えるでしょう。
英語 | スペイン語 |
---|---|
→高いレベルが求められる | ライバルが多い→日常会話レベルでも需要がある | ライバルが少ない
王道を攻めるのではなく、「穴場」を狙って攻めていくことは、キャリアアップや実績作りへの近道になるかも。
スペイン語の難易度: 習得にかかる時間
Foreign Service Institute (FSI)によると、各言語の習得にかかる時間の目安は下記の通りです。
日本語 | 約88週間(22か月) |
フランス語 | 約30週間(8か月) |
スペイン語 | 約24週間(6か月) |
しかしこの統計は英語話者を対象としているため、信憑性に欠ける部分があります。
参考までに私の場合は、日常会話→3か月、ビジネス会話→3年くらいかかったよ。
- 発音が簡単
- 必要最低語彙数が少ない
これらを考慮すると、日常会話ができるようになるまでは半年もかからない可能性が高いです。
またスペイン語は地域によってかなり違いがあり、どこのスペイン語を習得するかによっても変わってきます。
ざっくりスペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語に分けると、
- 発音
- 二人称の数
などの観点から、ラテンアメリカのスペイン語の方が早く習得できると言えるでしょう。
スペイン語を習得するメリット
近年需要が高まってきているスペイン語。
スペイン語を習得することによって得られるメリットは非常に多いです。
- 一つ学ぶだけで21か国で通用する
- アメリカの3人に1人がスペイン語話者に
- 世界の10人に1人がスペイン語話者に
- 経済成長率が高く仕事に活かせる
- 競合が低く重宝されるスキル
- 日本語と発音が似ており易しい
- 他のラテン系言語も理解できるようになる
スペイン語を学ぶメリットについてはこちら。
スペイン語の難易度: Q&Aでおさらい
スペイン語のおすすめ習得方法
英語・スペイン語・フランス語の3つを習得した元通訳が、
初期費用ゼロから始められる、最強の外国語習得法【裏ワザ】を伝授します。
言語は本来、耳で聴いて覚えるのが正しい方法。
そのため文法に手を出す前に、まずは耳を慣らせておくことをおすすめします。
そうすることで、複雑な文法も頭に入ってきやすくなるからです。
オーディオブックを活用するとコスパがいいです。
シャドーイングは、聞こえてくる音声を追いかけてリピートする訓練法。
音声を聴く(インプット)と声に出す(アウトプット)を同時に行うことで、
総合的な語学力が効率良く身につきます。
現在語学学習において最も効率的とされているのがこのシャドーイング。
この段階で文法を勉強し始めると効果的。
最後に一番重要なステップが、実際にネイティブと会話をすること。
会話するときは、間違えることを恐れないで。
- マッチングアプリで交流する
- オンラインレッスンを受ける
主にこれら二つの方法がありますが、オンラインレッスンの方が安全です。
初心者には、確実に実践力が身に着くベルリッツがおすすめ。
スペイン語の難易度: まとめ
いかがでしたでしょうか。
新しい言語の習得は、見える世界をグッと広げてくれる素敵な体験です。
この機会に、世界で最も話されている言語「スペイン語」を学んでみてはいかがでしょうか。
このブログでは、メキシコやスペイン語に関する様々な情報を発信しています。
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