ディズニーピクサーのアニメーション映画「リメンバーミー」を見た方の中には、初めて見る独特な世界観に違和感を持った方もいるのではないでしょうか。

ガイコツがいっぱい出てきて正直怖かったよ…。

リメンバーミーの舞台であるメキシコの死生観が分かると、見方が変わるよ!
この映画「リメンバーミー」を理解するには、映画の背景にある「メキシコの死生観」を知る必要があります。
リメンバーミーのこんな疑問を解決します。
- なぜガイコツを飾るの?
- どうしてガイコツのメイクをするの?
- リメンバーミーの世界では死後どこへ向かうの?
この記事を最後まで読んで頂くことで、映画「リメンバーミー」の背景にある死生観を隅々まで理解できること間違いなしです!

映画「リメンバーミー」の解説はこちらを先に読んでね。

メキシコの死生観とは
映画「リメンバーミー」の舞台となったメキシコは、非常に独特な死生観を持っている国です。
それを理解するためには、メキシコの「先住民文化」を理解しなければなりません。
先住民文化が色濃く残る国

メキシコは、1519年にスペインのエルナン・コルテスによって征服されたよ。

たしか世界史の授業で習ったような…。
メキシコという国は、太古の昔から先住民族たちが築いてきた文化と、スペインから流れ込んできた文化が融合した国です。

アメリカのインディアンなら分かるけど、メキシコの先住民って何?
メキシコの先住民族というのは、天文学で有名なあのマヤ文明を築いたマヤ帝国や、侵略者エルナン・コルテスに滅ぼされたアステカ帝国を中心とした、「メソアメリカ文明」を築いた人たちです。
アメリカの先住民インディアンと似ているところがありますが、アメリカのインディアンは現在少数派とされています。
一方メキシコの先住民系の人口は現在でも、メキシコの大部分を支配しています。
そのためメキシコという国は、「先住民文化が色濃く残る国」と言えます。

だからこそメキシコの文化は面白いんだよ。
そのような文化的背景の中で、「死者の日」の基礎は築かれてきました。
死者の日の伝説
メキシコの死者の日は、日本の「お盆」と非常によく似ています。
現在はスペインのカトリックの慣習に合わせて11月に執り行われます。
しかしもともとは日本と同様、8月に行われていた先住民の儀式を起源としているんです。

日本と一緒だね!すごい共通点。
死者の日は亡くなった人たちの魂がこの世に戻ってくると言われる時期で、2003年にユネスコ無形文化遺産に登録されています。
メキシコでは死者の日が近くなると、生前の写真、オレンジ色の花、頭蓋骨の形をした砂糖菓子、骨の形をしたパン、生前好きだった食べ物などをお供えした祭壇を飾ります。

リメンバーミーでは、人は亡くなったとしても、残された人々の記憶の中で生き続けるんだよね。

そうそう。だからこそ、死者の日のお祝いは毎年忘れずにやらなくちゃいけない。
映画「リメンバーミー」では、「人は亡くなったとしても、残された人々の記憶の中で生き続ける」というメッセージを伝えながら、
このような伝統儀式を次世代へと繋いでいくことの大切さも強調したかったのだと思います。
死者の日は明るいお祝い

日本のお盆はどちらかというと、家族で静かに過ごすものだよね。

「お盆に海で遊んでいると足を引っ張られる」という言い伝えもあるね。
一方メキシコの死者の日というのは、明るく楽しく家族でお祝いをする日という認識があります。
これが日本との大きな違いで、違和感を抱いた方も多いのではないでしょうか。
なぜガイコツを飾るのか
メキシコでは、大昔から先祖の骸骨を飾る慣習がありました。
ピラミッド遺跡などからは、生贄となった人々の骸骨が、まるで飾りのように並べてあったことで有名です。
このような慣習は、侵略してきたスペイン人からは忌み嫌われ、禁止されることとなりました。

日本人から見ても、縁起が悪いし不気味だよ…。
メキシコシティのテンプロ・マヨール博物館
メキシコシティには、アステカ帝国の水上都市「テノチティトラン」がありました。

かつてアステカ帝国で行われていた儀式が、死者の日の原型とも言われているよ。
これは死の女神であるミクトランシワトルに死者の骸骨を捧げる儀式で、現在の死者の日の原点ともいえるものです。
これが後にスペインの文化と融合し、死者の貴婦人「カトリーナ」に捧げるお祭りへと変化。
時期もカトリックの諸聖人の日に合わせて11月へ変更されました。
なぜガイコツのメイクをするのか

ミゲルがガイコツのメイクをしていたのは何故?
映画「リメンバーミー」でも、主人公のミゲルがガイコツのメイクをしているのが印象的ですよね。
これは死の貴婦人「カトリーナ」をモデルにした「カトリーナメイク」と呼ばれています。
ハロウィンにこのメイクをする人もいるのではないでしょうか。

実はこれには侵略されたメキシコの悲しい歴史が関わっているんだ。
スペイン人により征服されたメキシコですが、文化的な統合が進んでいく中で、先住民たちは自分たちのルーツや肌の色を恥じるようになっていきます。
白人系が上、先住民系が下というように、肌の色による階級ができていったのです。
そこで一部の先住民系の女性たちは、スペイン人に少しでも近づこうと奮闘します。
彼女たちはスペイン人のようなヨーロッパ風の恰好を真似し、肌を白く塗って肌の色を隠すようになったのです。
そのような女性たちの姿は、一般の人から見れば、自分たちのルーツへの裏切り行為であり、恥じるべき行為だと考えられていました。
その姿を皮肉たっぷりに表現したのがこの「カトリーナ」だったのです。
現在では、死者の日のお祭りの一部と化しています。

日本でも戦後、自分たちの文化を恥じる風潮があったよね。

そうそう。そうやって日本でも欧米化が進んでいったんだよ。
人は死後どこへ向かうのか
かつてのメキシコでは、亡くなった原因によって死者の魂の行き先が決まると信じられていました。
例えば、水に溺れて亡くなった人は水の神様「トラロック」の楽園へ連れていかれたり、生贄や出産で亡くなった人は高次の太陽の楽園「オメヨカン」で鳥となって空を飛んでいたり。
亡くなった子供たちの魂は、木の枝からミルクが滴る天国、「チチワクアウコ」と呼ばれる場所に行きます。

天国と地獄の二択じゃないんだ!
このような死生観の中で、「死者の日」という伝統は形成されていきました。
「ミクトラン」の伝説
かつて死は、あの世「ミクトラン」への旅の始まりと考えられていました。

ミクトラン?なにそれ?

ミクトランは日本でいう「あの世」のことだよ。
死者の魂が「ミクトラン」へ」到達するためには、9段階のステップを踏まなければいけません。
その人の精神の強さを測定する期間「4年間」を経るのです。
そして死の支配者ミクトランテクトリと死の女神ミクトランシワトルが死者を出迎えます。
なぜ4年間もかかるのかというと、彼らにとって死は突然終わるものではなく「徐々に変化していくもの」だからです。
亡くなった人の体が土に分解されるまでにかかる時間は約4年と言われており、 スペイン侵略以前の先住民文化では、死体が骨になるまで置いておくものとされていました。

4年間かけて、行き先を決める最終試験を受けるんだね。
生と死の関係

マヤ文明といえば、どんな特徴があった?

天文学が発展してて、宇宙に詳しかったんだよね。
そう。メキシコの先住民族は宇宙に関する独特の概念を持っており、
この世界は互いに対立する二極のもので構成されていると考えられていました。

中国の思想である「陰陽(おんみょう)」の概念に似てるよ。
昼があれば夜があり、生があれば死があります。
明るい太陽を象徴する創造神ウィツィロポチトリやケツァルコアトルがいて、夜や闇を象徴する死の支配者ミクトランテクトリと死の女神ミクトランシワトルがいます。
創造神ウィツィロポチトリとケツァルコアトルが、死の支配者ミクトランテクトリと死の女神ミクトランシワトルに命を与えたことで、「ミクトランの伝説」は始まったとされています。

ミクトランの神々は死者の魂たちを迎え入れ、生前の行いや死に方によって、死後の運命を決定する役割を担っている。

ちょっと難しかったかな?

なんとなくだけど、リメンバーミーの世界観が理解できたような気がするよ。
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まとめ
今回、映画「リメンバーミー」の背景にあるメキシコの死生観について、かなり深く掘り下げて解説してみました。

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このブログでは、メキシコのことについて様々な情報を紹介しています。

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