世界七不思議のひとつ、チチェンイツァ(Chichén Itza)。
現存するマヤ文明の遺跡の中で、最も重要かつ最大規模を誇るピラミッド遺跡。
マヤ文明といえば、
- 高度な文明と発展した天文学
- あまりに正確すぎる建築技術
- 頭蓋骨を伸ばす独特な慣習
- 謎に包まれた衰退の歴史
など歴史ロマンに溢れた古代文明。
謎に包まれた高度な古代文明は、まるでジブリ映画の世界だよ!
天空の城ラ〇ュタみたいだね!
古代文明というと既に絶滅していると思われがちですが、
実はマヤ人の血筋や文化を受け継ぐ人たちは、ごく普通にいます。
そのためこの地を訪れることで、マヤ文明の雰囲気や文化に触れることが可能です。
今回はそんなマヤ文明のチチェンイツァ遺跡について、とにかく分かりやすく解説!
- チチェンイツァ遺跡とは
- チチェンイツァ遺跡の見どころ
- チチェンイツァ遺跡への行き方
- 近くのおすすめ観光スポット
それでは見ていきましょう。
チチェンイッツァ遺跡とは?
時間 | 毎日8:00-17:00 ※入場は16:00まで |
入場料 | 大人177MXN 13歳以下無料 英語ガイドは600MXN~ |
場所 | Map |
チチェンイッツァは、1000年以上前にマヤ帝国が建設したピラミッド遺跡。
1250年頃なんらかの理由により放棄され、
16世紀にスペイン人により発見されるまでジャングルの中に埋もれていました。
今でも修復できてない部分があるんだよ!
数々のマヤ文明の遺跡の中でも、
- 最も保存状態が良い
- 最も重要な考古学遺跡
1998年にユネスコ世界遺産に登録。
日本では聖徳太子が活躍した西暦600~750年頃、開発の初期段階にあったと推定されています。
マヤ文明の起源は紀元前2000年頃までさかのぼるため、マヤ文明の中では比較的新しい分類に入るかもしれません。
チチェンイツァ遺跡はどこにあるの?
チチェンイツァ遺跡はジャングルのど真ん中にあるよ。
メキシコの有名リゾート地カンクンから、100キロ以上も離れたジャングルのど真ん中。
かつてマヤ帝国の政治・宗教・文化の中心地でした。
この場所はMayab(マヤブ)と呼ばれ、マヤ語で「選ばれしものの場所」という意味。
いかに神聖で特別な場所だったかが想像できます。
このチチェンイツァ遺跡では、マヤ人が発展させた
- 数学
- 幾何学
- 音響学
などをフルに活用した技術が使われています。
チチェンイッツァ見どころ①ククルカンの神殿(エル・カスティージョ)
ピラミッド全体が暦を表すカレンダー
ククルカンの神殿、別名エル・カスティージョは、チチェンイッツァで最も重要な建造物。
このピラミッド全体が、カレンダーとしての役割を担っています。
- 四方の階段は各91段ずつ
- 頂上の1段を合わせて計365段
これらの数字から、1年が365日だということを表しています。
またマヤ文明では、
- ツォルキン歴(祭事暦)…1年365日
- ハアブ歴(農耕暦)…1年260日
の二つの暦が使われており、ピラミッドの階段やパネルの数から、
これら2つが重なる52年の「暦の周期」を表しています。
古代マヤ人は、暦によって定期的に引越ししてたんだよ。
ククルカン神(Kukulkán)
チチェンイツァで最重要とされていた神様が、羽をもつ蛇「ククルカン(Kukulkán)」。
ククルカン(Kukulkán)は、生命・太陽・豊饒・文明・知識を象徴する、トルテカ文明に由来する神様(後述)。
メソアメリカの他の文明(アステカ文明など)にも似たような蛇の神様が存在します。
日本の「天照大神」に似てるね。
年に2回、ククルカンが降臨する
このピラミッドでは、1年に2回の春分の日と秋分の日、
太陽とピラミッドの配置により、蛇の形をした影が浮かび上がることで知られています。
この蛇が、マヤ人たちが祀る神「ククルカン(Kukulkán)」です。
一年に一度のこの光の向きを、恐ろしいほど正確に計算し建設されたピラミッドだったのです。
手を叩くとククルカンの声が聞こえる
ククルカンのピラミッドに向かって手を叩くと、蛇の鳴き声のような音に変換されてこだまします。
これはもちろん、ククルカンの声だね!
当時のマヤ人が音の跳ね返り方を正確に計算し、民衆を驚かせることで、
「マヤの貴族は神と通じている」と信じさせていたといいます。
チチェンイッツァ見どころ②儀式に使われたチャクモール
チチェンイッツァにある、「チャクモール(Chac-mool)」と呼ばれる石像に注目。
チャクモールは亡くなった戦士を象徴したシンボル。
マヤ文明では、人間の心臓を神に捧げる生贄の儀式が行われてたよ。
人間の心臓がお供え物?!
チャクモールは、いけにえにされた人の魂を神のもとへ誘導する存在と考えられていました。
いけにえとなった人間の心臓が取り出され、この像の上で太陽へ捧げられていたのです。
メキシコ全土で似たような石像が見つかっていますが、どういうわけか目の部分に使われている翡翠は中国産。
チチェンイッツァ見どころ③カラコル展望台
「カラコル(=カタツムリ)」と呼ばれる建物は展望台で、ここから宇宙を観察していたと言われています。
マヤのピラミッドは非常に幾何学的な精度で作られており、これは天文学の知識を取り入れたものです。
古代天文学の極み、マヤカレンダー
天文学を得意としていたマヤ人が使っていた、「マヤカレンダー」。
この「マヤカレンダー」、実は現代わたしたちが使っているグレゴリオ暦よりも、はるかに正確なもの。
なぜなら、
- ツォルキン歴(祭事暦)…1年365日
- ハアブ歴(農耕暦)…1年260日
これら2つの暦を組み合わせているから。
現代のグレゴリオ暦では、どうしてもズレが生じてしまうのです。
興味深いのは、はるか遠い未来の暦まで予言して作っていたということです。
マヤカレンダーは占いでも使われているよ!誕生日から人生の使命を知るもので、統計に基づいて作られているんだ。
チチェンイッツァ見どころ④聖なる泉セノーテ・サグラド
ピラミッドの北側には、「聖なる泉」と呼ばれる水中鍾乳洞「セノーテ」があります。
セノーテは「精神世界への入り口」と考えられており、
ここでは、人間をいけにえにした儀式が行われていました。
乾季に雨を願い、人間が生きたまま投げ入れられてたんだ。
このセノーテの底からは、人間の頭蓋骨をはじめ、金、布、銅、翡翠などの供え物が見つかっています。
ここに投げ入れられたお供え物の一部は、メリダのユカタン人類学博物館に展示。
セノーテについてはこちら
チチェンイッツァ見どころ⑤サッカー競技場
前兆150メートル、メソアメリカ最大の球戯場。
チチェンイッツァでは定期的にサッカーに似たボール競技「Pok Ta Pok(ポクタポク)」が行われていました。
勝ったらいけにえにされる宗教競技
この協議では、「勝ったらいけにえにされる」という謎のルールがあったと言われています。
つまり、娯楽というより「宗教競技」としてのスポーツだったのです。
この小さすぎるゴールに、手を使わずにボールを入れたら勝ち。
競技の再現は、シカレのナイトショーで見ることができます。
選手は体を真っ青に塗っていたんだよ。
競技の様子はチチェンイッツァの競技場の壁に彫刻が施されており、現在でも見ることができます。
音響学を駆使した設計
競技場は音が逃げないような設計で、端から端まで声が届くようになっています。
試しに手を叩いてみると、すごく大きな音で跳ね返ってくるので驚き。
音響機器のなかった時代ならではの工夫が、この競技場にはたくさん詰め込まれているのです。
テクノロジーがなかった時代に、とんでもない技術…!
チチェンイッツァ見どころ⑥尼僧院と僧のお墓
尼僧院(Casa de las Monajas)と僧のお墓(Tumba del Gran Sacerdote)は、
巨大ピラミッドから少し離れたところにある旧チチェンイツァ(後述)の建造物。
お墓はククルカンの神殿のようなピラミッド構造になっています。
このピラミッドの下からは本物のお墓が発掘されており、数々の財宝とともに骸骨が葬られていました。
チチェンイッツァ見どころ⑦頭蓋骨の城ツォンパトリ
前述のボール競技で勝利した生贄の頭蓋骨などが並べられていた場所。
壁にはいろんな頭蓋骨が描かれています。
この風習は、メキシコ中央部の戦闘民族「トルテカ人」から伝わったもの。
もともと平和主義だった古代マヤ文化とはかけ離れた文化を持っていました。
チチェンイッツァ見どころ⑧戦士の神殿
神殿の周辺を、戦士が描かれた石柱で囲んだつくり。
一番上の段には亡くなった戦士のシンボル「チャクモール」が。
つまり、ここで生贄の儀式が行われていたということです。
メキシコ中央部の戦闘民族「トルテカ人」からの文化の影響が色濃く残った建造物。
チチェンイッツァ見どころ⑨ジャガーの神殿
前述のメキシコ中央部の戦闘民族「トルテカ人」は、10世紀にチチェンイツァを侵略。
その際の戦争の様子が、このジャガーの神殿の中に描かれています。
その影響でチチェンイツァの遺跡には、
- マヤ文明特有の建築
- マヤ+トルテカ文明の建築
の2種類が混在しているのです。
ちなみにマヤ建築の耐久性の方が圧倒的で、トルテカ建築はかなり崩れてしまったよ。
ここで少し、チチェンイツァの歴史について知っておきましょう。
チチェンイッツァ遺跡の歴史
マヤ人は暦によって定期的に拠点を変えており、
チチェンイツァはこの時代、完全に放棄される。
トルテカ人の影響で軍事国家として発展したチチェンイツァ。
13世紀にはマヤパン族という人達によって侵攻され、滅亡。
滅亡によって長い間完全に放棄されていたチチェンイツァ。
16世紀にスペイン人によって発見され、発掘や研究が進みます。
チチェンイッツァ遺跡への行き方
カンクンからバスで行く方法
おすすめバス会社 | ADO |
料金 | 220MXN程度 |
出発時間 | 毎日午前9時発 |
所要時間 | 3時間程度 |
乗車場所 | Map |
チチェンイツァまでは、カンクンから3時間程度。
バスがたくさん出ているので、簡単にアクセスできます。
メキシコシティから飛行機で行く方法
実はチチェンイツァの近くには、小さな空港があります。
メキシコシティなどから便が出ており、
「カンクンへ行く時間はないけどチチェンイツァだけ行っておきたい」
という人は使えます。
ただ便数が少なくアクセスも微妙なため、あまりおすすめしません。
ツアーで行く方法【★おすすめ】
ツアーに参観すれば、日本語で説明をしてくれるガイドさんを確保できます。
遺跡は説明があるだけで、充実度が全然違います。
せっかくここまで行くのなら、ケチらずにガイドさんにお願いするべきだよ!
現地でもガイドを頼むことが可能ですが、日本語での説明を希望する場合、事前にツアーに申し込んでおくと安心。
移動も手配してくれるのでとても楽です。
今回この記事で紹介している、
- チチェンイツァ遺跡
- セノーテ・イキル
- セノーテ・スイトゥン
の3つがセットになったツアーが一番お得です。↓
【お得】チチェンイツァと人気セノーテのツアーチチェンイッツァ近くのおすすめ観光地
セノーテ・イキル(Cenote Ik Kil)
時間 | 毎日 8:00-18:00 |
場所 | Map タクシーで100MXN程度 |
入場料 | セノーテ70MXN 子供35MXN |
チチェンイツァのすぐ近くにあり、セットで訪れる人が多い定番スポット。
穴からぶら下がった植物のカーテンが美しいセノーテ。
チチェンイツァ帰りの人がみんなここへ来るため、大変混みあいます。
そのため水質もかなり濁っており、個人的にはあまりおすすめしません。
セノーテ・ツカン(Cenote Tsukan)
時間 | 毎日 9:00-17:00 |
場所 | Map |
入場料 | セノーテ230MXN ランチ付き470MXN |
ローカルガイドさんに教えてもらった、超おすすめ穴場スポット。
あまり知名度は高くないものの、個人的に一番好きなセノーテ。
ほぼ発見されたままの姿で、観光化がそこまで進んでいないためびっくりするほどきれい。
セノーテ・イキルよりも断然綺麗です。
バジャドリード(Valladolid)
チチェンイツァへ行くための通過点にある町。
見どころが多く、是非宿泊してほしい町のひとつ。
メキシコで最も安全な町の一つとしても知られており安心です。
バジャドリードについてはこちら
チチェンイツァ遺跡:ベストシーズン
カンクンは一年を通して気候が良く、基本的にどの季節でも楽しむことができますが、
おすすめ時期は10月11月。
メキシコでは11月~4月が乾季、5月~10月は雨季。
カンクンは7 月から 10 月にかけて、ハリケーンの影響を受けやすくなります。
7・8・9月は毎日、一時的に雨が降ると思っておこう!
詳しくはこちら
チチェンイツァ遺跡:Q&A
まとめ
いかがでしたでしょうか。
メキシコに行く際は、必ず立ち寄ってほしいのがこのチチェンイッツァ。
歴史好きな人にはもちろん、綺麗な写真を撮りたい人にもおすすめ。
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